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【実例2】レストランのタブレット注文システム
皆さん、こんにちは。本日はレストランのタブレット注文システムについて、T Fきりんさんにお話を伺います。よろしくお願いします。
こんにちは、よろしくお願いします。先日、とあるレストランでタブレットによる注文システムを見かけたのですが、まだまだ改善の余地がありそうな操作体系でした。今日はその点についてお話ししたいと思います。
それは興味深いですね。具体的にはどのような問題があったのでしょうか?
基本的なインターフェースの構成
まず、そのシステムでは画面上に基本となるナビゲーションが集約されていて、それ以外の領域は左右のページングでコンテンツを参照する形になっていました。上部左側には「食事メニュー」があり、「注文(ORDER LIST)」と「呼出(CALL)」は右側に配置されています。
なるほど、注文や呼び出しが固定で表示されているんですね。
そうなんです。ただ、使ってみるといくつかの点で分かりにくさを感じました。
今どこにいるか分かりにくい
例えば、どのような点でしょうか?
「LUNCH」を押すとランチメニューに切り替わるのですが、上部の表示には特に変化がなく、ホーム画面と全く違いがありません。どこにいるのか現在地が分かりにくいんです。
確かに、自分がどのメニューを見ているのか分からないと不便ですね。
さらに、「Home」を押すと最初の状態に戻りますが、右上の「Back」を押してもひとつ前に戻れるので、操作が少し混乱します。
LUNCHとDINNERでルールが変化
他にも問題はありましたか?
「DINNER」を押すとディナーメニューに切り替わるのですが、ディナーメニューはカテゴリが多いため、「LUNCH」と「DINNER」は上部から消えてしまい、前菜やデザートなどのディナー用サブメニューのみが表示されます。つまり、メニューによってナビゲーションのルールが変わってしまうんです。
それは混乱しそうですね。ルールは統一した方が良さそうです。
DINNER時でも現在地不明
ディナーメニューでも、例えば「FOOD」「WINE」「DRINK」「デザート」などジャンルが細分化されていますが、「FOOD」は4ページもあり、「WINE」と「DRINK」はそれぞれ1ページだけです。
ページングを続けてジャンルをまたぐと、現在地がさらに分からなくなります。
どのページがどのジャンルなのか、把握しづらいですね。
ページングのインタラクション
また、左右にページングすると画面全体が移動するのですが、上部のナビゲーションも一緒に動くため、固定されていないので操作に戸惑いを感じました。
上部のナビゲーションは固定した方が分かりやすいかもしれませんね。
Backボタン
さらに、「BACK(戻る)」ボタンが右上に設置されているのですが、通常「戻る」ボタンは左側に配置されることが多いですよね。しかも、ホーム画面では押しても何も起こらないので、不要なボタンかもしれません。
確かに、使わないボタンが表示されていると混乱しますね。
改善案
これらの問題点を踏まえて、どのような改善が考えられますか?
はい、基本的なレイアウトはそのままに、ナビゲーションとインタラクション、不要な要素を見直すことで、より使いやすくできると思います。
現在地を示す、ルールを揃える
まず、今どこにいるのかを示すために、ナビゲーション上に現在地を表示します。文字色や太さ、目印を付けるなどして、ユーザーが一目で自分の位置を把握できるようにします。また、「LUNCH」と「DINNER」でナビゲーションのルールを統一し、どちらの場合でも同じ操作感を提供します。
ルールを統一することで、操作の予測がしやすくなりますね。
上部固定で中面のみをページング
次に、ページング時に上部のナビゲーションエリアを固定し、下部のコンテンツ部分のみを左右に動かすようにします。さらに、ナビゲーション上の現在地表示もページングに合わせてスムーズに移動させることで、ユーザーは自分がどこにいて、何をしているのかを直感的に理解できます。
操作に対する反応が分かりやすくなると、使いやすさが向上しますね。
Backボタンの見直し
「戻る」ボタンについては、左矢印を使うなら左側に配置するのが一般的です。しかし、ナビゲーションを改善したことで、「戻る」ボタンがなくても問題なさそうなので、思い切って削除してしまいます。
不要な要素を減らすことで、画面がスッキリしますね。
写真の説明、ドットインジケーター
また、料理の写真がどれなのか分からないという問題もあります。そこで、写真と料理名を対応付けるか、写真の横に説明文を付けると良いでしょう。さらに、ディナーのサブメニューには複数ページがあるので、ドットインジケーターを使って現在の位置を示すと、ユーザーにとって分かりやすくなります。
細かい部分まで配慮することで、全体の使い勝手が向上しますね。
その通りです。これらの改善を施すことで、ユーザーは直感的に操作でき、より快適に注文ができるようになると思います。
本日はとても勉強になりました。ありがとうございました!
ありがとうございました!私も今後のデザインに活かしていきたいです。