UIとUXって何なの?【v01】

序章

UI / UXって何なのだろう?

司会

皆さん、こんにちは!本日は「UIとUXって何なの?」というテーマでお送りします。講師のT Fキリンさん、そして生徒のタヌキさんと一緒に進めてまいります。T Fキリンさん、よろしくお願いします。

TFキリン

よろしくお願いします。最近、「UI/UX」という言葉をよく耳にしますね。特に転職の求人票では「UI/UXデザイナー」という職種が増えています。

たぬき

確かにそうですね。でも、具体的にUIとUXって何なんでしょうか?

TFキリン

いい質問ですね。これから詳しく解説していきます。

UIとUXの共通点は「ヒト」に関わるものである

TFキリン

まず、UI(User Interface)もUX(User Experience)も、共通して「User」という言葉が含まれています。つまり、どちらも「ユーザー」、つまり「利用者」に関わることなんです。

司会

なるほど。ユーザーが主体なんですね。

TFキリン

その通りです。簡単にまとめると、以下のようになります。

  • UIとは?ユーザーが分かりやすい、使いやすい分野のこと。
  • UXとは?ユーザーの主観と感情に基づいた体験の分野のこと。
たぬき

なるほど、UIとUXにはそういった違いがあるんですね。

TFキリン

そうです。次は、それぞれの違いをもう少し詳しく見ていきましょう。

UIとはユーザーとサービス・商品の接点である

たぬき

UIについて詳しく教えてください。

TFキリン

「UI」とはユーザー・インターフェース(User Interface)の略称です。ユーザーが何らかの対象を操作するために介する接点がインターフェースと言えます。

インターフェースとは?

TFキリン

インターフェースの事例としては、私たちが直接手に触れる「マウス」や「キーボード」、「タッチパネル」などが代表的ですね。また、画面内の「ボタン」や「リンク」もインターフェースに含まれます。

司会

なるほど、直接操作するものだけでなく、画面上の要素も含まれるんですね。

UIは日常生活のあらゆるところにある!

TFキリン

その通りです。インターフェースはWebサイトやアプリだけでなく、日常生活のあらゆるところに存在しています。


例えば、「銀行のATM」や「切符の券売機」、「プリクラの液晶画面」、ガスコンロの「点火スイッチ」と「火力調整スライダー」、「お風呂の湯沸かしシステム」、車であれば「アクセル」、「ブレーキ」、「ハンドル」、「カーナビ」などが、それぞれのインターフェースです。これらを介して、ユーザーは対象とやりとりを行います。

「わかりやすい。気づきやすい。使いやすい」

TFキリン

ITの現場でもよく使われる言葉ですが、インターフェースの使いやすさの基本原則は、人間の習性と文化に深く関わっています。

より使いやすく!を求めて、メーカーはマイナーチェンジしている

TFキリン

ガスコンロや車の操作方法は長年変わっていませんが、より使いやすくするために各メーカーは日々改良を重ねています。特にソフトウェアでは、直接触れないものを操作するため、UIが非常に重要です。

たぬき

UIがソフトウェアの価値を大きく左右するんですね。

TFキリン

その通りです。UIは、人間がソフトウェアに触れられる唯一の部分ですからね。

UXとは知ってから忘れるまでの総体験

司会

では、UXについても教えてください。

TFキリン

「UX」とはユーザー・エクスペリエンス(User Experience)の略称で、ユーザーが得られる体験を指します。ただ、UXは解釈が一致していない言葉でもあり、何をもってUXとするかは意見が分かれるところです。

知ってから忘れ去られるまでの体験すべて

TFキリン

UXの提唱者であるドナルド・ノーマンは次のように述べています。

“User experience” encompasses all aspects of the end-user’s interaction with the company, its services, and its products.

「ユーザー・エクスペリエンスには、エンドユーザーと企業、そのサービス、および製品との相互作用のすべての側面が含まれます。」

ドナルド・ノーマン
https://www.nngroup.com/articles/definition-user-experience/

つまり、UXとはユーザーが企業や製品、サービスとのやりとりで得られる全ての体験と言えます。

たぬき

だから、サービスを使う前から後まで全てがUXに含まれるんですね。

TFキリン

その通りです。「その製品やサービスを使った人たちの生活がどのように変化するか」を考えてデザインすることが、UXの本質的な意義だと思います。

司会

具体的な例はありますか?

TFキリン

例えば、Instagramを考えてみましょう。

[アプリ利用前]
飲食店に行く → 注文する → 料理の写真を撮る。

[アプリ利用中]
投稿する。

[アプリ利用後]
「いいね」をもらう、フォロワーが増える。

アプリ利用前から利用後までの一連の体験が、InstagramのUXとしての提供価値となります。

【結論】一連の体験すべてがUXである

TFキリン

このため、UX専門職になると、ビジネスモデルやプロモーション、マーケティングなどの知識も必要となります。

たぬき

なるほど、UXは幅広い領域をカバーしているんですね。

TFキリン

そうです。例えば、Webサイトで「404 not found」ページを表示する場合も、UXの側面が強い課題です。ユーザーの体験をより良くするために、失敗時のフォローアップが重要になります。

司会

次は、UIとUXの関係について教えてください。

UIとUXの関係

TFキリン

UXの範囲は、ユーザーがサービスを知ってから忘れるまでの全ての体験です。UIの範囲は狭いですが、UXの中でも「使う」という重要な領域を担っています。

UIとUXは直接的に影響を与え合う関係である

TFキリン

ユーザーがサービスを使う際、その大部分はUIを通じて行われます。良いUIと悪いUIでは、ユーザーが受けるUXも異なります。つまり、UIがUXに直接的な影響を与えるのです。

たぬき

UIとUXは密接に関係しているんですね。

UIとUXの違い

TFキリン

はい。UIはサービスとユーザーの間にある「やりとり」に関する概念で、目に見える「客観的」なものです。一方、UXはユーザーの内面に関する「主観的」な概念で、直接見ることはできません。

司会

だから、UXの評価は難しいんですね。

TFキリン

その通りです。UXは主観的なものなので、その設計や評価は判断しにくいものとなります。UIとUXは別の概念であることを理解しておくことが大切です。

UIとUXの具体的な例

たぬき

具体的な例で、UIとUXの関係を教えてもらえますか?

TFキリン

もちろんです。例えば、近くにある良いレストランを探すとしましょう。

主観と感情に基づいた体験の領域= UX


お腹が空いた→スマホで検索→美味しそうな店を見つける→実際に行って満足する。この一連の流れがUXです。

分かりやすさ、使いやすさの領域=UI

TFキリン

その中で、スマホの検索アプリのデザインや使いやすさがUIです。良いUIは良いUXを提供できますが、データに不備があって目的の店が表示されない場合、悪いUXをUIではカバーできません。

司会

いくらUIが良くても、サービス自体が良くなければUXは良くならないんですね。

TFキリン

その通りです。両者の関係性と違いを理解しておくことが重要です。

たぬき

とても勉強になりました!ありがとうございます。

司会

T Fキリンさん、今日はありがとうございました。

TFキリン

こちらこそ、ありがとうございました。

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